不動産トラブルは弁護士に相談しましょう。

 

賃貸物件の敷金返金問題や、一方的に賃料を値上げされる、建物からの退去をいきなり言われたなど、不動産トラブルには実にさまざまなケースがあります。それは入居者がわだけではなく、大家側にも起こりえます。例えば、借主が家賃を払わずに居座っていたり、借主が物件から出て行ってくれないなど。

 

本ページでは、不動産トラブルで揉めないために、事前に知っておくと良い内容をご紹介します。

 

■不動産トラブルで以下のことでお悩みではないでしょうか?

1.      借主が家賃を払わずに居座っている

2.      賃料の引き上げを一方的に宣言された

3.      いきなり建物からの退去を要請された

4.      新築家屋が欠陥住宅だった

5.      他人に自分の土地が占拠されている

 

不動産に住むと言うことは、大家と入居者の間に『賃貸借契約』が結ばれている状態ですので、家賃という対価を支払わずに住み続けることは違法になります。ただ、未払いを続けていることでどのような不利益を被るのか、どのような罰則を相手に与えられるのかは意外と知られていません。

 

そのため、知識が無い同士で自身の主張を押し通そうし、「泥沼化」していくケースがあります。説得力をもった交渉を行う意味でも、早い段階で弁護士に相談されるのが望ましいでしょう。

 

■不動産トラブルでよくある疑問と解決方法

◆借主が家賃を払わずに居座っている

基本的には、一定期間を超えて家賃を滞納した入居者に対して、賃貸借契約に則り契約解除の通知、引き払うように進言します。しかし、契約の解除をしても入居者を退居させることは難しいのが現実です。

 

物件の明け渡し請求を行うのも簡単ではなく、実質的には訴訟による請求が必要になります。訴訟を起こせば当然に勝訴しますが、家賃が払えない理由に居座られた場合、新しい転居先を探す事も容易ではありません。

 

こういった場合は『強制執行』をする事になり、やはり法的な手続きをひとつひとつ踏んでいく必要があります。実力行使で居住者を追い出すことが簡単に出来ない以上、弁護士に相談しながら、明渡請求を進めていくことになるでしょう。

 

◆賃料の引き上げを一方的に宣言された

借地借家法では契約当事者の「賃料増減額請求権」を認めていますので、一方的に賃料を増額することも、逆に借主から賃料の減額も請求できます。もちろん、どのようなときでも、増減額の請求ができるわけではなく、賃料改定を請求できるのは以下の場合に限られています。

 

1.      賃貸借契約締結時から一定の期間が経過している

2.      公租公課(税金)の増額や減額

3.      不動産価格の上昇や低下

4.      その他経済的な事情の変動

5.      近隣の賃料相場の変動 など

 

では、賃料の増額を請求された場合増額に応じなければいけないのかというと、そうではなく、拒否をした場合は裁判による賃料増額の請求をすることになります。大家から一方的に口頭や内容証明郵便で増額の通知が送られてきたとしても、ただちに賃料が増額されるわけではないのです。

 

◆いきなり建物からの退去を要請された

もし口頭で伝えられた場合、まずは立ち退き請求書の用意を請求しましょう。借主に対して立ち退きを要求する際に必要な書類のことで、立ち退き理由や時期、立ち退き料の有無などが記載されているはずです。また、大家から借主に対して立ち退きの要求をする場合、賃貸契約更新の半年〜1年前に行わなければいけないと、借地借家法第26条に定められているため、いきなり追い出そうとしても、それは出来ないことを知ってもらう必要があるでしょう。

 

◆新築家屋が欠陥住宅だった

新築住宅の購入者は、『売主の瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)』と『担保責任』という2つの制度によって守られています。売主の瑕疵担保責任とは、購入したマンションや建売住宅等の新築住宅に隠れた欠陥があった場合、売主は引き渡し後、最低2年間は責任を負うことになり、購入から2年間の間に瑕疵を発見した場合、売主に対して損害賠償請求もしくは契約の解除ができます。

 

また、新築住宅は品確法によって建物の構造耐力上主要な部分や、雨水の浸入を防止する部分についても、引き渡し後は最低10年間責任を負うことになっています。つまり、買主は購入から2年間の間は、「宅地建物取引業法による瑕疵担保責任」と「品確法による売主責任」の2つの制度により守られ、購入3年目から10年目にかけては、「品確法による売主責任」によって守られていますので、まずはこちらを主張してくことになるでしょう。

 

◆他人に自分の土地が占拠されている

自分の土地に他人があたかも自分のものとして使用している場合、不法占拠、不法侵入にあたります。この場合は、境界線が曖昧でどこからが自分の土地なのか不明なケースかと思いますので、民事調停を申し立て、紛争解決を図ることになるでしょう。注意すべきは時効に関して。法的な根拠がなくても、一定期間土地を占拠(占有)していると、占拠した人の所有権が認められるケースがあることです。

 

もし自分の土地に勝手に車を置いている、勝手にごみを捨てていくなど、日常的に私有地のように利用されている場合、まずは内容証明郵便を送付することから始めます。持ち主不明な場合は登録情報を調べる必要があるので、専門家を依頼する必要性が高まるでしょう。弁護士が代理をすれば、あわせて損害賠償を請求することもできますので、必要に応じてご判断ください。

 

■不動産トラブルを弁護士に依頼するメリット

◆不動産の正しい知識で対抗できる

不動産は売買、賃貸借契約など、法律が絡むケースが多く、トラブルの相手先が不動産の専門家である場合もあります。そうなると個人では対応できず、泣き寝入りする可能性もありますので、損をしない意味でも、弁護士の存在は大きいかと思います。

 

◆弁護士が代理人になってくれる

弁護士を代理人にすることで、相手にこちら側の本気度を伝えることもできますし、弁護士は感情的にも法的にも中立ですので、法律の専門的知識を持って、自らの意思を相手方に伝えることができます。

 

◆訴訟・裁判に発展した場合も安心

弁護士は、どうしても裁判になってしまった際には、必要な書類を代理で作成したり、代理人として出廷したりすることができます。裁判や交渉には、多大な時間と労力がかかります。弁護士に依頼することで、仕事や日常の業務の時間を裂かれることなく、トラブルを解決にもっていくことが可能となるでしょう。